雀の鳴き声の作り方

2011年1月17日 in ハウツー, 効果音の作り方,

山奥から都会までどこででも見かける事が出来る雀の鳴き声の作り方。雀の鳴き声といっても、チュンッというものからグジュグジュ言っているものまで、よく聴いていると実は様々ある。その中からここでは代表的なチュンッという歯切れの良い元気な鳴き声を作っていく。

材料

材料:笛 | 雀の鳴き声の作り方
  • 笛 1本

100円均一ショップで手に入れた笛を使った。

作り方

1.笛を吹く。

試聴:笛を吹いた音

音の出だしを出来るだけ強く、そして短く歯切れ良く吹く。

録音の際は、マイクに対して横向きになって吹くと、息も唾もマイクに当たることがなくて良い。

2.ピッチベンドで音高の動きをつくる。

試聴:ピッチシフトした音
工程2:ピッチベンドの掛け方 | 雀の鳴き声の作り方

チュンッという鳴き声は高い音から低い音へ瞬時に移り変わっていくので、それをシミュレートする。ここでは半音9個分ほどの落差を付けた。この工程は、スズメの鳴き声にどれだけ似せられるるかに大きく関わるので、聴きながらイメージに近くなるように何度でもやり直して微調整していくと良い。


3.イコライザーで中低域をカット。

試聴:イコライザーをかけた音

前の工程でピッチベンドをかけた事で変に機械じみたチュインという音が入る。それは要らなく、また雀の鳴き声では主に高域があれば良いので、イコライザーでばっさり切り落とす。

ここでは約4,500Hz以下をカットした。

4.フェードアウトをつける。

試聴:フェードアウトをつけた音
工程4:フェードアウトの付け方 | 雀の鳴き声の作り方

任意の長さの鳴き声になるようにフェードアウトをつける。ここでは歯切れ良くなるようにシュッとすぼむ感じにした。


5.不要な部分を無音にする。

試聴:不要な部分を無音にした音

鳴き声に使う前後の部分は要らないので、ここでミュートして綺麗にする。

6.コーラスでにごりを作る。

試聴:コーラスでにごらせた音

雀の鳴き声はグジュグジュした感じの濁り感がある。このままでは音の線が強く綺麗すぎるので、エフェクターのコーラスでわずかににごらせる。音によってはフランジングを起こしてしまうので、そうならないように適宜調整。

ここでは、原音とエフェクト音の比率を約1:1、フィードバック26%、エフェクト音ディレイ7.3msにしている。

7.ノーマライズで持ち上げ、最初と最後をトリミングする。


試聴:雀の鳴き声

作り始めはこんな音。

試聴:笛を吹いた音

バリエーション

以下は、ボリューム・周波数・ピッチ等で変化をつけ、スズメの一連の鳴き声にした効果音です。

総括

この効果音の特徴として、高く大きな音を使うことと、音の最後の方を不要で切り取ることから、最初の笛を吹く音を録音する時にマイクのゲインをあまり稼ぐ必要が無い。従って、マイクが周囲の雑音を拾いにくくなることから、外からの雑音が少し入ってきてしまったり、音が軽く反響してしまうような防音と吸音がスタジオ並とはいかないような録音場所でも制作可能です。またずっと前に作ったスズムシエンマコオロギハヤシノウマオイ等の昆虫の鳴き声よりも格段に手間が掛からず簡単なので是非試してみてください。

記事/西尾康成

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