雑木林を歩く足音の作り方

2008年7月20日 in ハウツー, 効果音の作り方,

土を覆う枯れ木の枝や葉っぱを踏みつけながら歩くザッザッという効果音の作り方だよ。足音は絵がなくても状況を動かすために使われることが多く、需要が多い効果音なんだ。普通に歩いた時、ゆっくり歩いた時、すり足、ジャンプ、ダッシュと動作が豊富で、靴の材質と足場の材質の組み合わせと天候の関係からいろんな音が存在するよ。

ここでは忍び足っぽくゆっくり歩いた時の音を作っていくよ。

材料

紙 10枚
割り箸 5膳
ビニール袋 2枚
雑木林の足音の作り方「材料」紙、割り箸、ビニール袋

力を加えた時バリッやポキッなどの音が出るものをいろいろ集める。綺麗な普通紙を使うのはもったいないので、不法投棄まがいのゴミチラシや破れた包装紙を使う。


作り方

1.紙を細かくちぎり、割り箸を折る。

雑木林の足音の作り方「作り方1」紙をちぎり割り箸を折る。

紙はあまり細かくなりすぎない程度にちぎる。ちぎる前に一度軽くクシャッとまるめると後で山積みにしやすい。割り箸は完全に折ってしまうのではなく、シナっと折り曲げる感じで切り離れない程度に折る。


2.ぐちゃぐちゃに散りばめてビニールをかぶせる。

雑木林の足音の作り方「作り方2」適度に混ぜて山積みにする。

フカフカになるように中に空気たくさん溜めてやわらかく盛る。この後これを踏んで音を録音する。その時、割り箸が足に刺さるのを防ぐため、割り箸の先端が上を向かないように気をつける。


3.足で踏む。

試聴:足で踏んだ音
雑木林の足音の作り方「作り方3」足で踏む。

ここでは忍び足で歩いた時の音なので、カカトからつま先へとゆっくり重心を移動して踏みしめる。この時、折った割り箸が刺さらないように十分気をつける。足で思うような音を出せない時は手でやる。
 ゆっくり踏むので発生する音が小さい。マイクを出来る限り音源に近づける。踏んだことで山から出てくる風に吹かれないように、斜め上からねらう。


4.編集しやすいようにノーマライズで大きくする。

試聴:大きくした音

ここではゆっくり歩いた音を作成するので、録った音は小さくなる。このままでは加工しにくいのでノーマライズで元の音を崩さないように大きくする。

5.イコライザーで整える。

試聴:イコライジングした音

イコライザーをかける前の 4 の音から本当に少しだけ変化している。聴く環境によっては区別がつかないぐらい微妙な変化。

雑木林の足音の作り方「作り方4」イコライザーで整える。

吹かれた音に近いボボボという感じが少しあるので、120Hz以下をロールオフして取り除いた。更に好みで質感を調節したい場合は、ビニールやジャリのような質感にかわらないように注意する。8kHz以上をもちあげすぎるとジャリを掘り起こしたような音になるので、高域を特に慎重に扱う。


6.イコライザーをかけて少し減った音量をノーマライズで再度持ち上げ、入りはわずかにフェードインをかけて終わりは自然な感じでフェードアウトし、余分な波形をトリミングする。


試聴:雑木林の足音

作り始めはこんな音。

試聴:足で踏んだ音

記事/西尾康成

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